sound furniture presents「波紋」に寄せて



sound furniture presents「波紋」@逗子メディアアートフェスティバル2013

一個人の人為的作為をなるべく排したところに、
普遍の拡がりがある。

「受け手の積極的な発想、創造により成立する作品」
作り手の手を離れた場所にこそ、それぞれの自由な想像が許されているように思っています。
これまでも、私の好きな映画や物語、音楽には受け手への自由なスペースが残されていました。

再生装置から流れるシンギングボウルの音色で紡がれるループ。
それらのループは一つ一つそれぞれ長さが異なり、
時と共に紡がれるアンサンブルは二度として同じ形の重なりになることはありません。
空間に配された360°スピーカーから放たれる、総方向に拡がる倍音。

音は一個人のコントロールを離れ、延々と空間に紡がれて行きます。
それは凪いだ水面に浮かぶ波紋のように、拡がり、融合し、
やがて消えて行きます。
そのとき、あなたの周りに耳を澄ましてみて下さい。

空間に拡がる一つ一つの音の波紋が、やがて音を超えー
今日この時間と空間を共有する皆様と全ての波動と融合することを願ってやみません。

「音」「人」「街」「自然」
水面に浮かぶ波紋のように
それぞれが寄り添い、重なりあう

それぞれが独立した波を産み出す存在でありながら
それらの有機的、または偶然的重なり
また重ならずとも産み出される”音の紋様”
いつしか自然に溢れる音や会場を訪れた方々の話し声までアンサンブルの一部と感じられる
その日、その場所でしか体験できない”プレミアムな「時間・空間」”をお届けします。

参加アーティスト(順不同・敬称略) 清水博志 三縄公一 川上統 n uma 美踊 山縣麻由 榎本宏 星野顕亮

波紋

photo by mokkun

かみの市 × sound furniture presents「波紋」によせて  2013.10.04
sound furniture 藤枝伸介
http://sinsukefujieda.com http://sound-furniture.tumblr.com

「波紋」によせる言葉d